戦火を逃れて 激しい戦闘と暴力の吹き荒れたスーダン・エルファーシル。母親は避難の途中で出産し、略奪や残虐行為に耐え、その命を守り抜いた。

戦火を逃れた難民に、生きる力を。

クハーディジャさん(30歳)は、暴力の激化したスーダンのエル・ファシールから避難し、逃れる道中、見知らぬ村で出産しました。略奪や様々な妨害、嫌がらせを受けながらも、なんとか安全な地にたどり着いた彼女は、生後25日になった赤ちゃんを抱いてこう言います。「娘は平和の中で育ってほしいです。紛争ではなく。」
スーダン、コンゴ民主共和国、モザンビーク…そしてウクライナ等、今も世界では多くの紛争が続いています。UNHCRは世界各国で、紛争や暴力を逃れてきた人々の命を守るための支援に全力を挙げています。しかし、資金状況は逼迫し、ニーズに対し支援が追いついていない状態です。一人でも多くの人に手を差し伸べるために、お力をお貸しいただけるよう、心よりお願い申し上げます。

あなたに知ってほしい、4つの人道危機

ウクライナ

冬のウクライナの様子

世界各地に逃れている難民 586万人

国内避難民 370万人

人道支援を必要とする人 1080万人

2022年のロシアによる全面侵攻から5年目。多くの人が度重なる避難を強いられ、国内で1080万人以上が人道支援を必要としています。2025年は戦闘が激化してインフラ施設への空爆が増加し、大規模な停電や断水が発生。侵攻開始以来、民間人の犠牲は最多となり、少なくとも14,383人が死亡しました。* 前線地域からの避難が続き、集合避難所等への負担が増大しています。
*国連ウクライナ人権監視団(HRMMU)による

イリーナさん

戦闘の最前線で癒しと希望を届けたい

「避難とは、単なる住む場所の変更ではありません。精神的に決定的な転換点なのです。」イリーナさんはこれまでに、ロシアによる侵攻で2度避難を強いられた国内避難民です。絶望するかわりに彼女は行動することを選びました。心理学の学位を持つ彼女は、UNHCRのパートナーNGOに入り、トラウマに苦しむ人々の支援に尽力しています。「私が出会った男の子は、攻撃で家族と地下シェルターに避難し、4日間ピクルスと水だけで生き延びました。出てきた時には顔は蒼白でどもり、手は震えていました。多くを語らず、絵を描きました ― 地下へ降りるはしごとその時の感情を。私は2度避難しているので、避難し何かを失うということがどんなことか分かります。私たちの役目は、彼らが前に進むよう励まし、今何をすべきか分かるよう手助けすることです。」

UNHCRのウクライナ支援

ウクライナでは2025年、UNHCRは物資の提供、住居の修復、現金給付などの支援を125万人以上に提供しました。国連はウクライナで心のケアを必要とする人を約1000万人と見積もっています。UNHCRは国内6つのパートナー団体と連携し、攻撃直後の緊急時や戦闘地域からの退避に伴うケアを含め、これまでに30万人の心理社会的支援を行ってきました。

スーダン

冬のザータリ難民キャンプの様子

国内避難民 702万人

近隣国へ逃れている人 446万人

紛争で死亡した民間人 1万7000人以上(2025年1~11月)

2023年4月以来、スーダン軍と準軍事組織との激しい武力衝突とダルフールでの部族間暴力の再燃により、数百万人が避難しています。民間人は爆撃、襲撃、性暴力などに直面し家を追われ、多くは女性や子どもです。北ダルフール州では激しい戦闘で大規模な避難が起こり、安全な水、医療などへのアクセスが困難です。数百万人の子どもが深刻な食料不足に苦しみ、援助機関のアクセスが困難な地域では飢饉が確認されています。

モニラさんと子どもたち

「時には、1週間も水がありません」

モニラさんは、スーダンの紛争のため、2023年6月からチャドのファルチャナ難民居住地に避難しています。 「キャンプでの暮らしはいつも苦しいですが、とりわけ水不足がつらいです。私たちは何時間も列に並ばなければなりません。時には、1週間も水を得られない時もあります。そんな時は近くの小川から水をくむしかありません。その水は清潔ではありませんが、私たちは浄化剤を持っていません。水を沸騰させるように努めてはいますが、私たちは切実に安全な水を必要としています」。

UNHCRのスーダン支援

2025年、スーダンではコレラ対策として白ナイル州で49万8000人、青ナイル州で1万2100人に清潔な水を供給し、1万6800人に衛生キットを配布しました。チャドでは、太陽光発電の掘り抜き井戸を設置して1人1日につき20リットルの水の供給を目指していますが、難民の大規模な流入と大幅な資金不足で水不足が深刻化しています。

モザンビーク

冬のアフガニスタンの様子

国内避難民 61万人

紛争により避難している人 46万人

洪水の影響を受けている人 70万人以上(2026年2月時点)

2017年以降、武装集団による暴力が激化し、特に北部カボ・デルガド州などで民間人の虐殺や性暴力が深刻です。また、世界で最も気候変動の影響を受けやすい国の一つで、サイクロンや洪水、干ばつなど極端な気象現象により多くの人が家を追われています。2026年1月には中部と南部で大規模な洪水が発生し、数十万人が被害を受け避難しています。

ムアジザさん

性暴力による深い心の傷

モザンビークの国内避難民ムアジザさんは、約2年間、非政府武装組織により人質にされ、暴力を受けていました。「人々は私たちに日常に戻るよう期待します。でも、彼らは知らないのです。私たちが心の内側に何を抱えているのかを。」彼女は、UNHCRが運営する女性サポート施設「セーフスペース」で支援を受け、カウンセリングを経て少しずつ話すようになり、生きる力を取り戻そうとしています。支援にあたる心理士のアンシラさんは言います。「時として、ただ耳を傾けることが、誰かの心を癒すのです。」

UNHCRのモザンビーク支援

UNHCRはジェンダーに基づく暴力(GBV)の被害者に対し、個々のニーズに合わせて包括的なケアを行い、経済的自立の機会を提供しています。カボ・デルガド州とナンプラ州全域で、「セーフスペース」での活動を通じ保護サービス心理社会的ケア、生計向上プログラムを提供し、2025年は1万1000人以上を支援しています。

コンゴ民主共和国

「とても寒いです。ミサイル攻撃以来、今もガスは止まったまま。冬は暖を取ることもままなりません。」ナタリアさん

国内避難民 640万人

急性食料不安にある人 2480万人

人道支援を必要とする人 149万人(2026年2月時点)

世界で最も複雑な人道危機の一つ。数十年の紛争で多くの人々が家を追われています。民間人が戦闘に巻き込まれ深刻な人権侵害に晒されており、性暴力が戦いの兵器として組織的に行われています。2025年、東部キヴ州では戦闘の激化で状況が急激に悪化し、住居や学校、医療施設が破壊され、23万6000人以上がブルンジなど近隣国へ避難。現在120万人以上のコンゴ難民がアフリカ各国に逃れています。

トゥマイニさんと子ども

「家を破壊され、崩れ落ちて泣きました」

トゥマイニさんは、何度も避難を強いられてきました。ゴマの国内避難民キャンプで2年間暮らしましたが、武装した男たちにキャンプが襲われ、65キロ離れた故郷へ戻るほかありませんでした。「何度やり直しても、紛争が起こり逃げなくてはならなくなります。以前は4部屋がある家に住んでいましたが、戻ってきたら破壊されていました。本当に無力さを感じ、崩れ落ちて泣きました。森から枝を取ってきて、キャンプで使っていた防水シートも使いシェルターを作りました。食料が必要です。でも戦闘で畑を耕すこともできません。私たちに本当に必要なのは平和です。平和になれば、すべてが可能になります。」

UNHCRのコンゴ民主共和国支援

2025年、コンゴ東部では活動が難しい中でも命を守る支援を続け、避難した家族が生活用品の購入や家賃、教育に充てられるよう経済的支援を拡大し、2万7500人に現金給付を行いました。また、シェルター支援や緊急援助物資を3万3000人に届けました。子どもへの教育支援や心のケア、平和的共存や性的搾取に関する啓発活動も行っています。

当協会は認定NPO法人です。ご寄付は寄付金控除の対象となります。

「命を救うための、何もかもが足りていません。でも、ここで私たちがあきらめたら大変なことになります。私たちが負けるわけにはいかないのです」

UNHCRブルンジ事務所 上級保護官 三好正規

三好職員と難民
保護活動の一環でキャンプを回り、子どもたちに「朝食は食べた?」「キャンプで怖いことはない?」など尋ねる様子(2026年2月・ブスマキャンプ)

今、私はUNHCRブルンジ事務所で、上級保護官として保護分野の活動全般を統括しています。隣国のコンゴ民主共和国・特に東部国境キヴ州では長年紛争が続き、極めて不安定な情勢です。昨年12月にはブルンジ国境に新たに10万人以上が押し寄せ、支援が追い付かない緊急事態が続いています。もう命からがら逃れないといけない事態で、例えば武装勢力が村をドローン爆弾等で攻撃してきて、何も持たずとにかく逃げるしかない、という状況です。

昨年2月の危機の時には、まだ少なくとも水と食料と緊急の医療はできていました。でも、今回は違います。いくら100人の人道支援機関担当者にSNSでメッセージを送っても、どこにも 物資のストックがないと言うのです。最初に逃れてきた約3万5000人を受け入れたカンセガ難民キャンプに、私は初日から毎日足を運び、子どもや高齢者など脆弱な人々が支援からもれないための対応を模索しました。大量流入の際、命からがら逃れてきた人への支援で一番大事なのは1日目です。1日目から3日目、最初の数日で命を落とす方が多いからです。「飲まず食わずで必死に逃れてきた人たちに、まず命をつなぐための支援を渡す」というのが、私が19年間見てきたUNHCRや援助機関の鉄則です。しかし、それが通用しないのです。

ブスマキャンプ
ブスマキャンプでの食料の配給の様子

今、最も多くの難民が暮らすブスマ難民キャンプでは、定員が2万人のところ約6万6000人も難民を受け入れて過密状態で、食料支援が追いついていません。親たちは、自分の食事を抜いて子どもに与えています。難民キャンプのテントで飢えて亡くなる方がいるのです。私は19年間UNHCRで働いてきましたが、これほどひどい状況は見たことがありません。

私は餓死寸前の人々を多く見てきましたが、どうしても自分の家族と重ねてしまいます。私たちの親や子どもと同じ、誰かの大切な家族が、今も命を落としています。その一人一人が生身の人間です。命を守るために戦闘から逃れてきたのに、避難した先で食料すら受けとれず亡くなっている人がいる悲惨さを、日本の皆様にも知ってほしいと思います。

緒方貞子さんは、「日本はなぜ難民に多額の支援をするのか」と聞かれた時に、「これは慈善ではなく、連帯なのです」と答えました。今、私たちはまさに崖っぷちにいます。いわば、全ての力を振り絞って崖にしがみつき、落ちないよう踏ん張っているような状況です。皆様には、この機会にブルンジをはじめ、世界の難民が置かれている状況に関心を持っていただき、お力をお貸しいただければ大変ありがたく、心強い限りです。

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は、 難民の命を守り、保護する機関です。
緒方貞子さんとルワンダ難民
ルワンダ難民を訪問する緒方元高等弁務官
UNHCRは、シリア・アフガニスタン・ウクライナなど世界中で家を追われた難民・国内避難民を支援・保護し、水や食料、毛布などの物資の配布や、難民キャンプなど避難場所の提供、保護者を失った子どもの心のケアなど、最前線で援助活動に尽力しています。1991年から10年間、緒方貞子さんが日本人として初めてUNHCRのトップである国連難民高等弁務官を務めました。 
※紛争や迫害などのため命の危険があり、国外へ逃れた人を「難民」、国内で避難している人を「国内避難民」と呼びます。

当協会は認定NPO法人です。ご寄付は寄付金控除の対象となります。

皆様のご寄付が現地に届くまで

住み慣れた故郷を追われた人々を守り、支えるためにUNHCRは世界中で活動しています。皆様からいただいたご寄付は、確実に世界の難民の元へ届けられます。

ご寄付の流れの図 皆様からのご寄付は、UNHCR本部(スイス・ジュネーブ)へ送金され、世界各地で実施される難民援助活動に役立てられます。

国連UNHCR協会へのご寄付は寄付金控除(税制上の優遇措置)の対象になります

特定非営利活動法人 国連UNHCR協会は認定NPO法人です。当協会へのご寄付は、寄付金控除の対象となります。例えば、月々3,000円のご寄付を1年間続けていただいた場合、年間で最大1万3,600円※2が所得税から控除されます。
(※ 詳細は税務署にご相談ください)

(年間寄付額-2000円)×40%=税額控除額 例: 毎月3000円のご寄付の場合 最大1万36000円が所得税から控除

領収証は、毎月のご寄付の場合は1年分をまとめて翌年1月上旬に、単発ご寄付の場合はご寄付受領日から約1か月で発行し、郵送でご登録のご住所にお送りしています。確定申告の際に領収証をご提出いただくことで、寄付金控除の対象となります。

また、ご支援者の皆様にはメールニュース、活動報告等を送らせていただき、難民支援の「今」、そして皆様のご支援によって可能となったUNHCRの活動を報告させていただきます。

命を守り、より平和な世界へ近づくために。
あなたにできることがあります。

収支の円グラフ

紛争で何が得られたのでしょうか。家を追われた人々や子どもたち以外に?
多くの人々がいなくなってしまいました。生きることがつらいです。
私はこんなにつらい人生を体験したことはありません。
紛争は決して良いものをもたらしません。邪悪さだけをもたらします。
スーダンの指導者たちへ、お願いです。どうか、紛争をやめてください。子どもたちのために。スーダンの未来のために。私たちがスーダンを再建できるように。

ムハシンさん(スーダン難民/5人の子の母親)

今、世界でムハシンさんのようにどれほど多くの人々が、争いの終結を願い、平和な故郷へ戻る日を待ち望んでいるでしょうか。難民は過酷な現実の中でも家族を守り、子どもたちのために、争いのないより良い未来を願っています。難民に手を差し伸べること ー それは命を救うだけでなく、将来彼らの自国を再建する大きな力になります。近隣国の安定や発展にもつながり、平和でより安定した世界への一歩となります。私たちに、今できることがあります。UNHCRと一緒に、人々に希望を届けましょう。あなたのご協力を、心よりお待ちしています。

皆様のご支援で、UNHCRは様々な命を守る物資などの支援を届けることができます。

> 毎月のご支援の増額のお申し込みはこちら

毎月5,000円のご寄付で
避難を強いられた家族が雨風をしのげる緊急シェルター 約6家族分
毎月3,000円のご寄付で
緊急時に命を守る、毛布や調理器具セット等が入った援助物資キット 約7キット分
毎月1,500円のご寄付で
安全な飲料水を確保できる給水容器 約26個分

※以下は1年続けていただいた場合の例です。1ドル=149円換算

  • 活動地域や為替により経費は変動するため、上記の金額は目安です。 皆様からのご支援は、緊急支援を含む資金を最も必要とするプロジェクトに活用させていただきます。
  • Webでご寄付いただく際の皆様の個人情報はSSL暗号化通信により守られております。
皆様からのご寄付によって 多くの命が助かります。
水・食糧の供給から住居、医療、教育まで、長期的に難民を 支えるには、毎月のご支援が欠かせません。ぜひ、ご検討ください。

水・食糧の供給から住居、医療、教育まで、長期的に難民を 支えるには、毎月のご支援が欠かせません。ぜひ、ご検討ください。

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