ウクライナへの全面侵攻から1000日、人々が直面する「今」

忘れないでください、約1000万人*にも及ぶウクライナの難民・国内避難民が今も激しい攻撃によって避難を強いられていることを

公開日 : 2024-12-06

11月19日、ロシアによるウクライナへの全面侵攻から1000日という厳しい節目を迎えました。攻撃は激しさを増し、ロシアによるエネルギー・インフラの破壊は、ここ数か月でエネルギー発電能力の65%*を喪失させ、電気、暖房、水の供給が滞っています。また、8月以来、ウクライナ東部では約17万人*が避難を余儀なくされています。

動画:ウクライナ全面戦争開始から1000日

攻撃、人命の損失、破壊された家屋、そして多くの人々が避難を余儀なくされた1000日間。全面戦争開始から3回目の冬を迎えるウクライナの人々の「今」をお伝えします。

「どこへ行けばよいだろう?そこには誰も待っていない」
ヤヴェンさん、オレナさん一家

ウクライナで援助を受けたリュドミラさん

ヤヴェンさんとオレナさんの夫妻は、ウクライナ東部ドネツクの自宅がロケット弾攻撃を受け、息子のオレクシー君(7歳)、そして生まれたばかりの双子アリサちゃん、アナスタシアちゃん(7か月)と共に、避難を強いられました。戦争ですべてを失った一家は、現在集合サイトで生活をしています。

「皆と同じことを考えました。どこへ行けばよいだろう?そこには誰も待っていない。どうやって食べていく?仕事は?何もない。しかし戦争が迫って来た時、私たちの町も砲撃を受け、窓ガラスにひびが入りました。出て行かなければならないのは明白でした」とヤヴェンさんは語ります。

「ここに来て3週間。とても落ち着いていて、何も爆発しないし、必要なものはすべて揃っています。現金給付支援もすぐに登録され、すでに私のカードに入金されています」とヤヴェンさん。UNHCRは、ヤヴェンさんたちが暮らす集合サイトの全面的な改修に投資し、ヤヴェンのような大家族にとって、より安全で利用しやすく、快適な生活環境へと変貌させました。新しい床、窓、暖房システム、浴室設備が手配され、障がい者等のためにエレベーターも設置されています。このような改修により、住民は、戦争や故郷からの避難といったトラウマから立ち直ろうとし、尊厳をもって生活できるようになります。

「人々が私たちの人生や悲しみに無関心にならず、この場所に連れて来てくださった」
カテリーナさん(64歳)

シリアの国内避難民のアブさん

カテリーナさん(64歳)は2022年5月、夫と共にドネツクから中部ポルタヴァへ逃れました。夫は糖尿病を患っており、病院の近くに住む必要があったのです。ポルタヴァに着いてからは、市が提供した大学内の宿泊施設に暮らしていました。「当初、寮で暮らすのはとても怖かったです。でも、洗濯機や冷蔵庫といった援助を受けて、生活は一段と改善しました。人々が私たちの人生や悲しみに無関心にならず、この場所に連れて来てくださったことを、神にとても感謝しています。

ドネツク、ハルキウ、スーミといった地域で敵対行為が激化する中、2024年8月以降、攻撃の最前線となっている地域から避難して来る人々にも、避難所、救援物資等が提供されています。高齢者や障がい者、大家族、低所得者といった、弱い立場に置かれ、避難を強いられた人々に安全な場所を提供する保護活動は、UNHCRの最優先事項です。

ウクライナの子どもたちは今

2022年2月、ロシアよる全面侵攻開始以来、週に平均16人の子ども(計2406人)が死傷したことが国連機関により発表されました。加えて、360か所以上の教育施設が破壊され、約3000か所の教育施設が被害を受けています*。国連の推計によると、ロシアによるミサイルやドローンによる攻撃、砲撃が続く中、学齢期の子どもたちの3分の1しか対面で勉強をできていません*

数え切れないほどの子どもたちがオンラインで勉強を続け、教室での体験を失っています。加えて、最前線の1つであるハルキウのような場所では、子どもたちは空襲を避けるために地下シェルターで勉強しています。こうした「地下鉄」の学校には、自然光も遊び場もありません。

復興と持続可能な解決策に対する活動の一環として、UNHCRはウクライナの学校の修繕と改修への援助を促進させています。

* 出典:UNHCR Briefing notes 12 November 2024

そしてウクライナに、極寒の冬がやって来ます

シリアの国内避難民のアブさん

戦争はさらに混迷を極め、人々の生活環境はかつてないほど厳しくなっています。冬はすでに到来しており、家を破壊された家族を援助するためのリソースは、これまで以上に不足しています。国際社会からの支援がなければ、ウクライナの家族は文字通り、寒空の下に取り残されることになります。

「ウクライナの人々は、1000日間に及ぶ残酷な全面戦争ですでに多くのことを耐えてきました。最前線の地域に住む人々や家を追われた人々にとって、これからの数か月は特に厳しいものになるでしょう。だからこそ、私たちはパートナー団体と共に、防寒や家の修繕、現金給付といったサポートを精力的に提供するのです。」(カロリーナ・L・ビリングUNHCRウクライナ代表)

UNHCRはこの冬、ウクライナで4万1000人以上に暖かい家を提供し、55万人以上に医薬品や暖房費といった基本的なニーズを満たすための現金給付支援を提供する予定です。どうぞこれからも、UNHCRの援助活動にご協力ください。


ウクライナでの全面戦争開始から1000日

今も人々は激しい攻撃に耐え、極寒の冬の下で避難生活を続けながら支援を必要としています。これからもウクライナの人々を守り、支える援助活動にご協力ください。

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